全国47都道府県経済回復力ランキング上位10位、下位10位
人口の減少が経済停滞をもたらすのか、経済停滞が人口の減少をもたらすのか、一概には言えないが相互に影響しあっているだろうことは推察できる。6月に「平成25年度県民経済計算」が発表されたので、人口の増減の影響があるかどうか全国47都道府県の県内総生産(名目)の動きを比較してみた。
平成13年度(2001年度=520兆8,672億円)、平成19年度(2007年度=535兆2,374億円)、平成21年度(2009年度=491兆5,868億円)の各年度の県内総生産合計額で、平成25年度(2013年度=508兆6,456億円)の県内総生産合計額を割ると、①平成13年度は「0.9765」、②平成19年度は「0.9503」、③平成21年度は「1.0347」だった。平成13年度はITバブルがはじけた年、平成19年度は戦後最長の経済成長を続けていたときで、名目GDP(国内総生産)が直近のピークになった年、また平成21年度はリーマンショックに見舞われた翌年で景気が大きく後退した年だった。①と②と③を足すと、「2.9615」になる。
全国47都道府県の①と②と③を足した値を出し、上位10県と下位10県をランキングすると下記のようになる。過去の経済パフォーマンスと比較して、どの程度経済が回復しているかが比較できる。下位10県には確かに人口減少に悩む県が少なくない。上位10県の第2位に入った沖縄県は人口増加県だ。ただ、どのような産業構造か、どのような企業が立地しているか、東日本大震災(平成23年度3月)の影響はどうだったか、といった事情が、より強く数値に反映しているようにも見える。人口減少の影響を如何に軽減するかは、やり方しだいとも考えられる。
★下位10県
順位 | 県名 | 数値 |
1 | 鳥取県 | 2.6439 |
2 | 福井県 | 2.7636 |
3 | 福島県 | 2.8299 |
4 | 奈良県 | 2.8392 |
5 | 鹿児島県 | 2.8407 |
6 | 秋田県 | 2.8411 |
7 | 佐賀県 | 2.8494 |
8 | 島根県 | 2.8501 |
9 | 愛媛県 | 2.8511 |
10 | 長野県 | 2.8629 |
☆上位10県
順位 | 県名 | 数値 |
1 | 宮城県 | 3.2048 |
2 | 沖縄県 | 3.1462 |
3 | 徳島県 | 3.1172 |
4 | 三重県 | 3.1001 |
5 | 愛知県 | 3.0932 |
6 | 栃木県 | 3.0787 |
7 | 埼玉県 | 3.0689 |
8 | 群馬県 | 3.0664 |
9 | 宮崎県 | 3.0659 |
10 | 福岡県 | 3.0591 |