ぐんま暮らし支援センター就職相談窓口

Gターンyour turnぐんま暮らし支援(Gターン)センター就職相談窓口はJR有楽町駅近く東京交通会館8階に開設されました

群馬県の大学新卒受け入れ基礎力は約7,000人(くらいではないでしょうか)その①

 大学就職課(キャリアセンター等)の方に、実際のところ群馬県にはどのくらいの大学新卒受け入れ力があるのですか?と聞かれることがあります。高校の数学Ⅲでは人に言えない恥ずかしい成績だった上に、大学の専攻は経済学科だったけれども、必修の統計学の単位取得にヒイヒイした覚えがあるものだけに、自信を持って言える数字ではありませんが、民間企業、公務員、教職、警察・消防、医療・介護、保育関係合わせて基本数字は7,000人とお答えすることにしています。この基本数字が、景気が良くなると1.5倍の10,000人前後になったり、景気が悪くなると7掛け(30%減)の5,000人弱になったりしますと付け加えます。一方求職者になる4年制大学進学者(卒業者ではありません)は、近年9,000人前後で推移しています(7月3日アップした「群馬県内高卒者の大学進学先は県外が7割」をご参照ください)。

 原始的な手法で3通りのアプローチをし、3つの数字を勘案した結果が、「基本数字は7,000人」なのですが、どうやってその数字を出したか、書いてみます。

 まず一番お手軽の方法。リクルートワークス研究所が毎年発表する「ワークス大卒求人倍率調査」を利用させてもらいます。

 群馬県の人口が全国の総人口に占める割合は平成27年国勢調査)、197万3476人÷1億2711万0047人≒1.552%です(平成22年国勢調査では1.568%)。また、全国の県内総生産の合計に占める群馬県の比率(平成25年度)は、7兆3098億50百万円÷508兆6456億48百万円で≒1.538%。因みに、リーマンショックの影響を大きく引きずった平成21年度(2009年度)の比率は1.486%でした。以上の結果から、いろいろな物事に占める群馬の比率は「1.5%」として(この辺が、お手軽のお手軽たる所以です)、リクルートワークス研究所が算出した民間企業の推計大卒求人数に掛けてみます。

 2017年卒に対する民間企業の求人総数は73万4300人、これに1.5%を掛けると、1万1014人という数字が得られます。ただ、売り手市場といわれる状況です。リーマンショックが大きく影響した2011年3月卒採用戦線のときの求人総数は58万1900人。これに1.5%を掛けると8728人。翌2012年3月卒採用戦線以降も求人総数は減り続け、2014年3月卒の採用戦線の求人総数54万3500人が底になります。底の数字に1.5%を掛けると、8152人になります。参考までに直近ピークの2009年3月卒採用戦線の求人総数は94万8000人です。この数字に1.5%を掛けると1万4220人ということになります。

 リクルートワークス研究所の推計数字と、群馬県の人口や経済規模に占めるウェイト1.5%を使うと、群馬県の大学新卒受け入れ力(民間企業)は、過去10年くらいは、2009年卒1万4220人(6646人)2014年卒8152人(6385人)2017年卒1万1014人(6328人)の間を増減していたことになります。(  )内の数字は、その年の「民間企業就職希望者数」に1.5%を掛けた数字で、「民間企業就職希望者数」のうちの群馬県出身者数の推計数字です。リクルートワークス研究所の推計数字と群馬県ウェイト1.5%から得られる大学新卒受け入れ基礎力は、1万人(民間企業のみ)くらいということになるでしょうか。

 ただ、大学生の就活戦線を見てきたものとしては、この数字はちょっと大き過ぎるな、という感じがします。不景気になっても、企業集積の厚い都市部の求人は、地方より減り方が小さいと思います。

 まだ残り2つの推計の仕方を書いていませんが、長くなってしまいましたので、あと2つの推計方法は、明日以降にアップさせていただこうと思います。