群馬県の大学新卒受け入れ基礎力は約7,000人(くらいではないでしょうか)その②
群馬県の大学新卒受け入れ基礎力の推計の2番目は、従業員規模別企業数を基にしたものです。やや古い数字(平成24年=2012年経済センサス)ですが、群馬県企業の従業員規模別企業分布は下記のようになっています。
30人未満 71471社
30~49人 1562社
50~99人 1085社
100~299人 643社
300~999人 160社
1000~1999人 19社
2000~4999人 10社
5000人以上 4社
出向・派遣のみ 97社
総 計 75051社
大学新卒の採用意欲が高いのは、従業員100名以上の企業が多いので、まずは、従業員規模「100~299人」から従業員規模「5000人以上」の企業を対象にして推計してみます。 正社員に対する大学新卒採用数の比率は、殆どの企業が、2~3%です。つまり従業員規模100人の会社の場合、毎年2~3人の大学新卒を採用しています。
ひと口に従業員規模「100~299人」の階層の会社といっても、実際の従業員数はそれぞれ様々でしょうから、とりあえず中間の200人の2.5%、5人を採用するとして、これに会社数643社を掛けます。同じように「300~999人」の階層の会社は、やはり真ん中ぐらいの650人の2.5%、16.25人に会社数を掛けます。以下同じように、「1000~1999人」の階層は、1500人の2.5%、37.5人を、「2000~4999人」の階層は3500人の2.5%、87.5人を、「5,000人以上」の階層には5,000人の2.5%、125人を会社数に掛けます。そして得られた数字を合計します。
(5人×643)+(16.25人×160)+(37.5人×19)+(87.5人×10)+(125人×4)
≒3215人+2600人+712人+875人+500人
≒7902人
傾向として、規模が大きければ大きい会社ほど、毎年大学新卒を採用する可能性は高くなっています。企業で、毎年従業員を採用する会社の比率は60%くらいという調査があります。従業員規模が大きいほど、新卒採用を実施している比率は高くなるので、従業員規模100人以上は平均の60%より高い65%とし、これを7902人に掛けます。得られる数字は、およそ5136人です。
従業員規模「30~49人」、「50~99人」の階層の企業は、大学新卒の採用に関して、景況に大きく左右される層です。人員の採用は中途採用を多く行っていますが、IT企業を中心にして、大学新卒採用を行っている企業も少なくありません。人事の担当者に合って話を聞くと、将来的成長のため、半分くらいの企業が、毎年1名くらいは採用したい意向を持っています。「30~49人」(1562社)と「50~99人」(1085社)の半数が1人採用すると1323人になります。先ほどの5136人にこれを足すと、6459人です。これに公務員や教職、警察・消防、看護師、団体職員等々を勘案して約7,000人です。
長くなってしまいましたので、3つ目の群馬県の大学新卒受け入れ基礎力の原始的推計方法はまた次回ということに致します。